【8月26日(木)】ヴィンギエム寺
福海寺からディエンビエンフー通りに戻る。
漢方薬局店の前を通りかかると店の男性が店内を指さしてあのジャーを撮れとしきりに勧める。指さしたジャーを見ると蛇が漬け込んである。一緒にこの男性も撮って見せてあげた。ひょうきんな人だ。
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ディエンビエンフー通りの漢方薬店。 |
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ひょうきんな店主と蛇が漬けられているジャー。 |
店の前で乾燥した薬草をビニール袋に詰めている。店主が今度はこの様子を撮れと言う。仕事をしている女性は照れているのだろうなかなか顔を上げてくれなかった。声をかけても黙って作業を続けている。
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やっと顔を上げてくれた仕事中の女性。 |
漢方薬屋さん達と別れてさらにディエンビエンフー通りを行くと、急に空が黒くなり冷たい風が吹いてきた、降ってくるナ。
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急に空が黒くなる。 |
ナムキーコイギア(Nam Ky Khoi Nghia)通りの手前で降ってきた。
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雨足は強くなるばかり。 |
傘を差しても何の役にも立たないのでナムキーコイギア通り交差点のビルで雨宿り。一時間ほどの激しい雨だった。
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スコールは止むのも早い。 |
ナムキーコイギア通りはタンソンニャット国際空港とホーチミン中心部を結ぶ幹線道路なので交通量が多い。見えてきたのはティック・クアン・ドック師記念廟。
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クアンドゥック師記念廟。 |
1963年6月11日、僧侶ティック・クアン・ドック “Thich Quảng Đức” は当時のベトナム政府による仏教徒弾圧への抗議として、サイゴン市内で焼身自殺した。この廟は彼を偲んで建てられたものだが、この自死は単純な抗議行為ではなかったようだ。
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Thich Quang Đuc, photo by Malcolm Browne. This photo won the 1963 World Press Photo of the Year (Wikipedia Commons). |
目指す寺はこの通り沿いにあるヴィンギエム(Vinh
Nghiem)寺で道を挟んでクアンドゥック寺のほぼ真向かいにある。
日本に留学したベトナム僧が開いたベトナムの南部では最大の寺だ。1964年から1971年にかけて建設されたらしい。高さ40mの七重の塔がシンボルになっている。
寺の全景写真を撮りたくて道路の反対側に渡りたいのだが車とバイクの流れがなかなか途切れない。寺の正門前には横断歩道があるのだが信号がない。覚悟を決めて走ってくるバイクや車の隙間を縫うようにして横断歩道を渡り始めるが、横断歩行者がいても車やバイクは決して横断歩道手前で停まることは無い。
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正門と七重の塔。 |
正門を入るか入らないかのうちに女性が駆け寄ってきた。何事かと思ったら線香を買えと言うことらしいが丁寧にお断りした。門を入ると正面に屋根の端が跳ね上がった本堂がある。
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ヴィンギエム寺本堂。 |
本堂に入ると仏像を収めた仏壇が三基、それぞれの額には左から普行大願、萬徳慈尊、大智普慧とある。中央の仏壇の前にはイルミネーションと、その左右に巨大な赤いロウソク。
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左の普行大願。 |
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中央の萬徳慈尊。 |
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右の大智普慧。 |
鐘楼には日本の曹洞宗が寄進したという鐘もあったが何の説明もなかった。
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日本から寄進されたという鐘が下がる鐘楼。 |
鐘楼の鐘には何故か紙がベタベタと貼ってあり一部には剥がした後もある。日本で凶と出たおみくじを境内に結ぶのと同じような、何かのおまじないなのだろうか。
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紙がベタベタと貼ってある鐘。 |
ホーチミン南部で最大規模の寺院だというので期待していたが、日本で言う大規模寺院とは程遠いお寺だった。
寺からわずかのところにあるThi Nghe Canal(運河)に掛かるコンリ(Cau Cong Ly)橋まで歩いてみた。
この橋から見る景色は見たことがある様な気がする。クチ・トンネル・ツアーの帰りに渡った川だ。
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コンリ橋からのThi Nghe運河。 |
5時を過ぎるといっぺんにバイクラッシュが始まる。このラッシュは日本ではもちろん、北京でも見たことがない光景だ。
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ナムキーコイギア通り。
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バイクの群れに埋まる車。 |
ナムキーコイギア通り、ディエンビエンフー通りと辿ってレバンタム(Le Van Tam)公園で一休み。
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雨上がりのレバンタム公園。 |
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雨上がりのレバンタム公園。 |
今夜はフエ料理を食べるつもりで福海寺の近くまで戻る。
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